ノウェの剣 | |
Lv1 | 双刀の金獅子と呼ばれた英雄が初陣の折、 彼と共に剣技を磨いた女騎士より贈られ、以後彼の愛剣となったのが、この剣である。 剣は幾度もの戦から男の命を救い、仲間の命を救った。 双刀の金獅子は我が身のように剣を大切に扱ったといわれている。 |
Lv2 | ある時、双刀の金獅子は司祭の神託に従い、未踏の地へと赴いた。 そこで一匹の竜と一匹の幼子に出会う。竜は人語を操り、幼子は竜語を喋った。 この幼子こそ神託にあった救世主であろう。男は竜に幼子を連れ帰りたいと 申し出た。竜は男に問う。 貴様は幼子を父から引き離すだけの代価を持っているのか?…と。 |
Lv3 | 双刀の金獅子は答えた。 私がこの幼子の、人の父となろう。あなたが教える竜の知恵だけでは、 この幼子は地を這う恐竜となる。あなたでは教えられぬ人の生き方を教え、 竜にも負けぬ騎士へと育ててみせよう。この幼子に与える未来こそが、 代価とならないだろうか? |
Lv4 | 「竜は不機嫌に男を見下ろし、せせら笑うように言う。 いいだろう。この幼子を連れ行くが良い。しかし儂も共にゆく。 人の父は貴様に任せるが竜の父は儂にしか務まらぬからな。 双刀の金獅子は竜の言葉を受け入れて、さらに自らの剣を違えぬ信義の証として 譲った。くだらぬ、と竜は言い捨て、剣は彼と幼子の古巣へと投げ込まれたという。 |
オローの剣・鷹 | |
Lv1 | ジスモア様配下の騎士が、オロー様の剣を盗もうとした時のことです。 ジスモア様は騎士を叱責し、処刑なさろうとしました。 騎士は嘆きました。「私は少しでもオロー様に近付きたかったのです」 事情をお知りになったオロー様は、憤慨するジスモア様を遮りながら、 その剣について語り始めました。 |
Lv2 | 「この剣はエルフの神話に語られる兄弟の破壊神の 持刀を模した物だ。兄は"鷹"と呼ばれ、智に優れた。 弟は"獅子"と呼ばれ、武に愛されていたという。 二人がまだエルフであった頃、人間との大きな戦があった。 二人はエルフの魔将、猛将として戦った」 |
Lv3 | 「鷹の智は竜語魔法すら操り、獅子の武は万軍を引き裂いた。 二人がエルフと人間との戦を鎮めるのに、そう時間はかからなかった。 戦が終わると、二人は智と武を試すものを失った。…だが、二人は 智と武を求め続けた。やがて鷹は世の理を越え、破り、 荒ぶる獅子は大地に、天に亀裂を入れた」 |
Lv4 | 「エルフ達は、破壊神と化した鷹と獅子を"勇者の時間"に封印した。 億千の命と魂とを使って。…おまえの罪は鷹、獅子に類するものだ。 ジスモアよ、剣に免じてこの者の処刑を許してやってくれ」…オロー様の恩情により、 騎士は許されました。その時のジスモア様の眼には、深く暗い影が差しており、 今となってもその眼差しが忘れられません…。 |
オローの剣・獅子 | |
Lv1 | 死、骸、暴… 十八年前、帝国と連合国が争う戦乱の中、オローは連合国の将として、一軍を率いていた。 敵も味方もわからぬ大戦の最中、世界を"大災厄"が襲った。 雲を裂く雷光と共に、数多の部下と、故国を失った。 |
Lv2 | 飢、害、荒… "大災厄"は英雄達によって鎮められ、戦乱もその灯火を消した。 だが、両者の残した傷は、あまりに深かった。 オローは単身、各地を遍歴し人々を救った。災厄の傷と、人々の困窮は オローの傷に深く、冷たく刻み込まれた。 |
Lv3 | 旗、鎧、槍… オローは旅の途中、英雄達が組織した騎士団があの"災"を封じ人々を 安んじていることを聞く。一人では救いきれぬ人々の数、 身をもって知る災厄を封印すること。オローは迷うことなく入団した。 騎士達を従え、さらに多くの人々を救ったオローの目は、輝きに満ちていた。 |
Lv4 | 死を以って知る、愛と、憎しみ… 英雄達の確執に巻き込まれ、オローはその命を落とす。ジスモアによる謀殺… しかし、いまわの際までオローはジスモアの罪を責めなかった。 たとえその気質が自らの命を奪おうとも、それこそがオローの貫く正義であった。 |
救済の聖刃 | |
Lv1 | かつて、人心が荒れ果て、虚偽の蔓延により、 傾きかけた国があった。 |
Lv2 | 王は大層心を痛め、 国を建て直そうと嘘を吐いた者を死刑とする法を制定した。 |
Lv3 | そこに一人の商人が嘘を吐いた者のみ斬るという剣を携えあらわれた。 王は喜び、その剣を大枚の金貨で買い取った。 |
Lv4 | そして、その剣で商人を斬りつけると、 商人は真っ二つとなり、王は大層嘆いたという。 |
魔印の銅剣 | |
Lv1 | 太古の昔、魔法の力により治められていた国があった。 |
Lv2 | その国には年に一度、国を守る魔力を高める儀式があり、 その儀式では、この銅剣をもった巫女が美しく舞った。 |
Lv3 | 年を重ね、儀式を重ねる度に、この銅剣は美しさを増していき、 遂には、眩しいほどの光を刃から放ち、巫女が舞うと怪しい紫色の軌道を描き始めた。 不思議なことに、儀式で舞い踊っている巫女もまた、 その美しさをどんなに年を経ても失うことがなかった。 |
Lv4 | ある時、巫女の永遠とも思える美しさの秘密が銅剣にあるのではないかと考えた、 国の王女は、巫女より銅剣を奪い、抵抗する巫女を殺し、剣を我が物とした。 永遠の若さを手に入れた王女であったが、巫女のいなくなった国は たった一年で衰退し、"若さ"以外のすべてを失った王女は自害して果てたという。 |
盗賊の極意 | |
Lv1 | 多くの盗賊達を纏めた、主に各国の汚い仕事等をしている大きな組織があった。 組織の幹部には左目と呼ばれる男がいた。諜報活動を得意とし、 一線ではなく、さまざまな裏工作で組織に貢献していた。 |
Lv2 | 左目には直接本人が戦うことをせぬ故、抜かれぬ剣があった。 持つだけで富むという魔法の剣であった。実際左目は裕福であった。 組織を監視し、裏工作や情報収集を行う彼には多くの報酬が支払われていた。 |
Lv3 | しかしある時、組織の若い盗賊達が左目を取り囲んだ。 言い分は最前線で命を懸けている自分達よりも取り分が 多いのが不満だということだったが、狙いは左目の富であった。 左目は躊躇うことなく剣を抜いた。 |
Lv4 | かつて盗賊達を纏め上げた頃の、左目の姿がそこにあった。 若い盗賊達は、一瞬の地獄の後、屍の山となっていた。 左目はうんざりした様子で組織を抜けると言うと、古参の盗賊達の 静止も聞かず、稼いだ富とともに荒野に旅立ったという。 |
月下の麗人 | |
Lv1 | かつて、礼節を重んじ、武芸に秀で、貴族の中の貴族と呼ばれた紳士がいた。 紳士は容姿も端麗で、周りの女性はその姿にいつも目を奪われていた。 |
Lv2 | ある日、紳士が夜道を歩いていると、湖のほとりで月の光に照らされた、 この世のものとは思えない美しい女性と出会った。 |
Lv3 | 彼女の美しさに、しばし時を忘れる紳士であったが、 彼女の「なぜ?」という事切れそうな言葉で我に返った。 次の瞬間、彼女の美しい胸は赤い血で覆われ、紳士は自分の剣で 彼女の胸を貫いていることに気がついた。 |
Lv4 | 湖に映るその紳士の顔には、笑みが浮かんでいた。 そして、紳士は確かに自分の心の声を聴いた。 「コレデ、オ前以上ニ美シイ存在ハ世ノ中ニイナクナッタ」 次の日、湖のほとりで、その紳士が自らの胸をこの剣で貫き、 自害しているのが見つかったという。 |
封刃・破天の鳴弦 | |
Lv1 | かの地に武具の名匠あり。 神に弄ばれる世界を憂い神の力に打ち勝つ武具を生み出すことを決意す。 |
Lv2 | 神に抗うは、封印の力。 封印の力、即ち女神の力。 名匠は女神の力を武具に封入す。 |
Lv3 | かの女神は、愛の為、自らの体を差し出した愛に生きた女神。 猛々しき女神。 |
Lv4 | 宿るは「炎」、赤き大地の力 生命を育む気の力。 |
悪魔の鉄棍 | |
Lv1 | ある村に力自慢の男がいた。心優しい男だったが、 貧しい村を豊かにしようと義勇軍に志願する。村人は男の為に金を出し合い、 彼の怪力を生かせるようにと、一振りの鉄棍を贈った。 |
Lv2 | 戦場は男にとって、地獄そのものだった。血で血を洗う惨状におののき、 鉄棍を振るうこともなく逃げ出してしまう。男はとぼとぼ村へ帰った。 |
Lv3 | 村は焼き払われ、村人は惨殺されていた。敵軍の仕業だった。 男は天を呪い、自分の無力を呪い、すべてを呪って悪魔に力を請うた。 |
Lv4 | 戦場に戻った男は、壊れたかの如く鉄棍を振るい、幾百の敵兵を叩き潰した。 最期に自らの頭をも潰し、男の呪いを受けた鉄棍だけが残った。 |
拷問部屋の肉隗 | |
Lv1 | その鉄棍は、拷問部屋の片隅に置かれていた。命を奪わずに、 最大の苦痛だけを与え続ける拷問において、鉄棍の役目は最後にやってくる。 |
Lv2 | 手足をもがれ目鼻をえぐられ、最早苦痛に耐えきれずに死を望む罪人にとって、 鉄棍の一撃は焦がれる程に待ち遠しい。 |
Lv3 | 彼らは血を吐きながら叫ぶ。 「その鉄棍で、はやく殺してくれ」 求められ欲せられ、鉄棍は重々しく振りかざされる。 |
Lv4 | 一撃で罪人を肉塊へと変え、鉄棍はまた、拷問部屋の片隅に置かれる。 そして、次なる罪人の狂おしい求愛を、静かに待つ。 …血肉にまみれたそれは、肉塊そのものだった。 |
死の舞踏 | |
Lv1 | 遥か昔、幾つもの小国の戦乱によって人心の荒れ果てた地方に、 一人の英雄によって興された国があった。英雄はそのまま皇帝となり、 近隣の国を武力によって併合していく。戦乱で疲弊しきっていた国民達は、 その王国との併合を喜んだという。 |
Lv2 | 皇帝は時折主演を催し、美しい踊り子を呼んで舞を躍らせた。 公平無私な統治を行った皇帝の、数少ないささやかな贅沢だった。 臣下の反対を押し切り、矛を交えている最中の国から踊り子や楽団を招くこともあったという。 その日も戦端を開いたばかりの隣国から、一人の美しい踊り子を酒宴に招いていた。 |
Lv3 | その踊り子の舞は恐ろしい程に妖艶で美しく、 皇帝は一瞬にして心を奪われた。直々に言葉をかけようと呼びよせた時、 剣舞に使われた小剣が皇帝の胸を貫いた。踊り子は戦相手の隣国から 送り込まれた間者だった。皇帝を失った王国は、程なく滅亡したという。 |
Lv4 | 再び小国同士の戦乱が巻き起こり、各地で多くの死が撒き散らされた。 皇帝を刺した小剣はいずこかへと失われ、忌まわしき記憶と共に、 その存在が語り継がれているという。 |
涅槃の短剣 | |
Lv1 | 神殿の祭壇に、ひっそりと奉られた短剣がある。 それは、神殿建立の際人柱となった少女達の、自害に用いられた聖なる短剣だった。 |
Lv2 | 神に命を捧げた少女は、神殿の柱と同じ数。 それは、望まず死んだ少女達の呪いで、刀身が醜くねじ曲がる程のものだった。 |
Lv3 | 少女達の呪いか、司祭らは次々に事故や病で急逝した。 そして大きな戦の後、神殿は無人となった。 |
Lv4 | 建立から数百年。神殿は今もあり続ける。 祭壇の短剣は月光を宿し、その光で少女達の墓碑となった神殿を、 淡く照らし続けていた。 |
没落した王家の剣 | |
Lv1 | あたたかな、春の頃でした。邪悪な竜が、 気まぐれに人の国を襲いました。竜は王族をみな殺しにしました。 竜がお城でひと寝入りしていると、剣を持った女の子が入ってきました。 女の子は竜をゆり起こして言いました。 |
Lv2 | 「わたしが殺そうとしていた王様はどこ?」 竜は少しきょとんとして言いました。 「もう食べてしまったぞ?」 すると、女の子はていねいに竜におじぎをしました。 そして、「ありがとう!」と元気いっぱいに竜に言いました。 竜は聞きました。 「お嬢ちゃん、どうしてお礼をするのかな?」 |
Lv3 | 女の子は言いました。 「あなたが食べた王様は偽物なの。私のパパからお城を盗んだって、 死んだママに教わったの。」 女の子は、この国の本当の王女さまだったのです。 「だから、わたしはあいつを殺してお城を取り戻さなきゃいけなかったの!」 |
Lv4 | 少女は竜をまっすぐ見て言いました。 「あなたにお願いがあるの。パパを見殺しにした国のみんなを焼き殺して!」 竜は大笑いして、 「わかったよ、王女さま。わしの力をおまえの体と剣にやろう。」 王女は竜と心臓を交換して、竜の力が注がれた剣で国のみんなを ざくざく、ぐちゃぐちゃにやっつけたとさ。 めでたし、めでたし。 |
領主の狩猟刀 | |
Lv1 | とある国の領主が狩猟の際に必ず持ち歩き、快楽に任せて 森の動物を根絶やしにしたという伝説の残る刀。数十年後、 領主の孫が新しい領主となった際、この刀を受け継いだ。 |
Lv2 | 新しい領主は柔和な性格で、狩猟も熱心ではなかったが、 この刀を手にしてからは好んで狩猟に出るようになった。 |
Lv3 | 領主はしだいに奇怪な行動をとるようになっていった。 食べ物を皿から直接舐めとるようになり、城内でも這い回る姿をたびたび目撃された。 やがて領主は姿を消した。 |
Lv4 | 領主の行方は誰も知らない。 ただ、今でも城の地下からは、獣のような叫び声が聞こえるという。 |
焔の簧 | |
Lv1 | その竜は死を前に後悔していた。なぜ卑しい人間の子を助けようなど思ってしまったのか…。 しかも…それが竜狩りの罠とは情けない…。意識が朦朧とする中、 何者かが目の前で戦っている…次に目を覚ますと竜は手当てを受けていた。 |
Lv2 | 竜の命を救ったのは人間だった。その人間は王を目指していた。 竜には興味のない話だが、この男なら相応しいのだろうと思った。 その時。男の胸に矢が突き刺さる。竜狩りの連中が仲間を呼んだのだ。 不意打ちを受け、倒れる男……。 |
Lv3 | 応戦するも矢を受けた身体。次第に男の動きも鈍くなる。そこへ…… 肉の裂ける音……なんと!竜は己の舌をその爪で引きちぎっていた。 男はその舌を剣に突き刺すと、剣先から灼熱の炎が吹き出した。 辺りの竜狩りどもは一瞬にして灰となる。 |
Lv4 | 『人間ごときに我が命を捧げるのは我慢ならぬが、 おぬしを死なせてまで生きようとは思わん……。』 竜は…その場で目を閉じた……。 僅かな時間であったが竜と男の間に種族を超えた友情があった。後に… 男は"焔の簧"を手に王となった。 |
少年の欲望 | |
Lv1 | その昔、娘達を次々と騙し、愛と財を奪い続けた少年がいた。 怒った娘達は、妖精王の力を借り、少年を生きながらに剣の中に封印した。 冷たい刃の奥深くから、少年は己の罪深さを欺き続けた。 時は経ち、老いた娘たちは次々と死んでいった。 |
Lv2 | 娘たちが一人死ぬ度、剣の中、老いを知らない少年に、 止まっていた時間が戻っていく。同時に少年の後悔の念は薄れ、 日に日に娘達に対する憎しみが増していく。娘の最後の一人が死んだ時、 ついに呪いは解け、少年は元の体に戻った。 |
Lv3 | 自らの肉体を再び手にした少年の欲望は、止まることを知らなかった。 少年は過ちを繰り返す。娘達を次々と騙し、財と愛とを奪っていった。 ある日、少年は美しい少女と出会い、生まれて初めて恋に落ちる。 少年は、財産や愛、すべてを少女に捧げた。 しかし、少女は見向きもせず、他の男の下へ去っていった。 |
Lv4 | 少女は、少年と同じ罪を犯していた。 次々と男を誑かし、財と愛とを奪う少女。怒った男達は、 この剣に少女を封印しようとした。封印の呪文が読まれようとした時、 少年は少女を突き飛ばし、自ら剣の中に入った。 少年はその愛で刀身を真っ赤に包み、少女を護り続けたという。 |
勇者のナイフ | |
Lv1 | とある夫婦が妻の腹に子ができたことを告げられた。二人は初めての子を喜び、 周りの者は二人を祝福しようと、明くる日の夜、宴を設けた。 親戚始め多くの者が祝福しに訪れた。その中に見事な法衣の預言者がいた。 |
Lv2 | 預言者は夫婦に一振りの短剣を渡して言った。 「この剣は使うものを選ばず、振ればそれは 手練の一閃となろう。これをもって子を守るがよい」 夫が剣を持つと、自らの力は漲り技巧が冴えゆくのがわかった。 |
Lv3 | 夫婦に預言者はさらに言った。 「生まれてくるは天の子。生まれてくるは人の子。 人に災いをもたらすとなるならこの剣で突くを選べ」 夫婦は顔色を変え、夫は剣を振り上げたが、いつの間にか預言者はいなくなっていた。 |
Lv4 | 宴の日以降、妻は預言者の言葉が気になりやや鬱になり、 夫は短剣の力で兵となり、家になかなか戻らなくなっていった。 そして二人の子は生まれた。かわいらしい双子であった。 |